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本作品を見たきっかけは、「99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方」
(著:竹内 薫 、光文社 2006-02-16)(http://blog.kuny.jp/article/17806302.html)を読んだときに、ノーベル賞まで受賞した脳外科手術(ロボトミー)が実は明確な論理的根拠がないもので、今では実施されない(むしろ否定)状況であるが、当時は、何万人も世界各地(もちろん日本でも)で実施されていたことが紹介されたいた。その手術を題材にしたものが本作との記述があり、少なくとも無謀な手術が当たり前のように正しい手法と信じられて実施された現実にショックを受けた私は、見てみたいと思った。
本作はロボトミー手術がテーマではない。アメリカの精神病院に凶悪であるが精神的には異常が認められない若かりしジャック・ニコルソン演じるマクマーフィーが患者に対して人間としての自由とは何かを投げかけている。当時の精神病院の風刺も含まれているようだ。また、最後に脳外科手術を受けて、マクマーフィーは廃人になってしまうが、一緒に外界にでようと待っていた患者(チーフ)に「このままお前を置いていけない」と殺される悲しい結末になる。マクマーフィーは外に出られるチャンスがあったが、あえて出ていないのは、何か奥深いものを感じる。本作品は1975年のアカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞と主要5部門を独占したそうだ。事前知識無しで本作を見てもよくわからない気がする。そういう私もそうだった。
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